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JAPAN NIGHT in JAKARTA (Indonesia)

JAPAN NIGHT

<JAPAN NIGHT>、VAMPS、スカパラ、[Alexandros]が国境も宗教も超えた感動のジャカルタ
2015年4月4日、<JAPAN NIGHT>ジャカルタ公演が開催された。日本の音楽シーンの魅力を世界へと伝える祭典は、赤道を超えて南半球に位置するインドネシアの首都ジャカルタの熱気をより高め、記念すべき<JAPAN NIGHT>初の海外公演を大成功へと導いた。海外経験と実績が豊富でジャカルタ公演二度目となるVAMPSと東京スカパラダイスオーケストラに加え、初上陸ながら現地から出演依頼が殺到していた[Alexandros]による3組のステージは、インドネシアの日本音楽ファンの記憶に深く刻み込まれたに違いない。

会場のThe Kasablankaはオフィスビルが併設された大型ショッピングモールMall Kota Kasablankaの最上階にあり、世界的アーティストの公演が開催されるイベントホールだ。4,000人を収容する大会場は満員状態。開場前からショッピングモール内に大挙して押し寄せていたファンの様子が、待望の<JAPAN NIGHT>に対する熱量の高さをまざまざと感じさせてくれた。

当日午後に行なわれた現地メディア向け記者会見でVAMPSのHYDEは、「人が熱い。情熱的だ」とジャカルタの印象を語っていた。その破格のエナジーは開演時間の19時15分、場内が暗転した瞬間のあまりにも大きな怒濤の歓声が実証することとなる。場内の巨大スクリーンに映し出されたオープニング映像が、この日の出演者である東京スカパラダイスオーケストラ、[Alexandros]、VAMPSを次々と紹介すると、嬌声は烈しさを増して高まるばかり。映像がトップバッターの東京スカパラダイスオーケストラを告げ、ついに<JAPAN NIGHT>海外初公演がその幕を開けた。

ヨーロッパや中南米、アメリカなど、文字通り世界を魅了する東京スカパラダイスオーケストラのサウンド&パフォーマンスは折り紙付きの安定感に溢れ、オープニングからジャカルタを熱狂させる。2014年10月にジャカルタで開催されたイベント<SOUNDS FAiR MUSIC>にも出演している彼らの存在はすでに多くのファンの心を掴んでいたようだ。加えて、デビュー25周年を迎えたサウンドはスカビートを基調にバリエーションが豊富。インストゥルメンタルは言葉の壁を越えるということ以前に、バンドサウンドとしての説得力が凄まじく、ダンスと笑顔がフロアに大きく揺れた。さらに谷中によるMCはすべてインドネシア語で行なわれ、片時も会場の気持ちをとらえて離さないのだから隙がない。「DOWN BEAT STOMP」「火の玉ジャイヴ」など代表的ナンバー全10曲を網羅した約1時間のステージを終始興奮状態のまま駆け抜けた。

2番手として登場した[Alexandros]は、2014年10月にZepp DiverCityで開催された<JAPAN NIGHT in TIMM>に続き、2度目の<JAPAN NIGHT>出演となる。サカナクション、VAMPSといった強者達に一歩も引けをとらないパフォーマンスが、海外メディアに大きな衝撃を与えたことも記憶に新しい。この日の[Alexandros]は、のっけから全力疾走。ファンの嬌声の中で始まった「For Freedom」が磯部寛之(B&Cho)の「行くぞ、ジャカルタ!」という声に導かれて鋭さを増し、初のジャカルタ公演とは思えぬ濃密なコミュニケーションがステージとフロアに描き出される。中盤に披露された「Run Away」ではイントロのギターフレーズが奏でられただけでフロアのそこかしこから悲鳴が上がり、ラストナンバーとなった「Adventure」では歌詞を口ずさむファンの姿がスクリーンに大写しにされた。ジャカルタがいかに彼らを待ち望んでいたのかが知れる名場面の数々は驚きを通り越して感動そのもの。SEを含む全9曲のステージは、「愛してるぜ!ジャカルタ!」という川上洋平(Vo&G)の絶叫で締めくくられた。

そして、<JAPAN NIGHT>海外初公演のトリを務めるのはVAMPSだ。彼らのジャカルタ公演は、2013年に開催されたフェス<Hyper Wave Festival 2013>以来1年半ぶり、HYDEはL'Arc〜en〜Cielとして2012年に2万人規模の野外ライヴを成功させている。それゆえVAMPSのステージは、スクリーンに彼らの名前が告げられる前から手拍子や歓声が上がる灼熱状態。このステージが特別なものになることが約束されたも同然に仕上がっていた。もちろんVAMPS側も容赦がない。セットリストはライヴで演ったら盛り上がらずにはいられないナンバーが詰め込まれたベストな選曲だから、巨大ショッピングモールの床が心配になるほど。とりわけ、「REVOLUTION II」から「VAMPIRE'S LOVE」への流れは圧巻だった。「REVOLUTION II」のコール&レスポンスではヒジャブ(スカーフのような布で頭髪を隠した)姿の女性が“Bang on, stomp everybody”を叫びながら床を踏みしめ、「VAMPIRE'S LOVE」の美しい旋律に涙する姿も。音楽は国境も宗教も凌ぐとはまさにこのこと。アンコールはK.A.Zの繊細にして大胆なギタープレイも、HYDEのシャウトも、すべてがハイライトシーンの連続だ。全演奏終了後、ジャカルタファンが最前列に駆け寄ってメンバーを見送る姿に、この日のライヴの大成功が確信できた。

<JAPAN NIGHT>ジャカルタは大いなる感動と充実感を抱えながら終了した。東京スカパラダイスオーケストラ、[Alexandros]、VAMPS。日本音楽シーンのなかでも異なる3つの強い個性は、ジャカルタからの熱烈歓迎と、それを超える熱演を自身のステージに描き切った。それこそがこのイベントの成功の立役者だったと言えるのではないか。そして、<JAPAN NIGHT>は世界へ日本音楽シーンに魅力を届けるイベントとして大きな第一歩を踏んだ。

<JAPAN NIGHT>は再び世界へ。2015年5月23日(土)に<JAPAN NIGHT>台北(台湾)公演を、7月10日(金)および11日(土)には<JAPAN NIGHT>ロンドン(イギリス)公演を開催する予定だ。

取材・文◎梶原靖夫(BARKS)